日本のパスポートを使わないのは、宝の持ち腐れ。有効活用すべし

今回のテーマは、幸運にも日本に生まれた者として真面目に考えるべきだと思っている、「パスポート」に関しての話題です。

バックパッカーの旅行スタイルに限ったことではなく、あらゆる旅のスタイルが対象です。

僕は、言うまでもなく日本のパスポートをフル活用している人間です。

それは、単なる旅好きであるということを超えて、日本のパスポートを簡単に発行してもらえる立場を最大限有効に使いたいという思いもあります。

日本人のパスポートの保有比率は何パーセント?

実際のところ、日本人のパスポートの保有比率はどれぐらいなのでしょうか。考えてみたことはあるでしょうか。

外務省は、毎年2月20日の「旅券の日」に、日本国旅券、すなわち日本国籍保有者に発行されたパスポートの概況について公表しています。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/tokei/passport/index.html

平成30年に発表されたデータによれば、平成29年末時点での有効なパスポートの合計は29,765,640冊です。

一方、統計局が定期的に公表する日本の総人口で、平成29年10月1日時点の集計値は126,706千人となっています。

よって、単純に割り算すれば、日本人のパスポートの保有比率は29,765,640÷126,706,000=23.4%ということになります。

高いか、低いか?

人によって意見は分かれるかもしれませんが、僕は、低いと思います。4人に1人も持っていないということですので。

4人に3人は、海外へ行ったことがない?

僕は現在海外で生活しているので、身の回りの日本人は、当然誰もがパスポートを持っています。

出張でこちらを訪れる日本人も、当然誰もがパスポートを持っています。

海外をバックパックで旅する過程で知り合った方の数も相当増えてきましたが、その方々も、当然誰もがパスポートを持っています。

そういうこともあり、僕の感覚だと「日本人はパスポートを持っている」のが当たり前です。

しかしよく考えると、僕の両親や兄弟は、現在有効なパスポートは誰も持っていなかったりします。

海外に一度も行ったことがない人も、確かに意識して探してみれば、そこらじゅうに存在します。

日本のパスポートの強さは世界第何位?

Passportindex

もちろん、日本から一歩も出ない生活をすればパスポートは不要ですが、そういう考え方が果たして合理的なのでしょうか?

僕も普段あまり考える機会はありませんが、パスポートの強さは、国ごとによって違います。

ここでいう「強さ」というのは、その国のパスポートを持っていれば入国が認められる国が世界にどれだけあるかという意味です。

PASSPORTINDEXというサイトでは、世界のパスポート通用国数をランキング形式で紹介しています。
https://www.passportindex.org/byRank.php

1位はシンガポールで164カ国、2位は韓国で163カ国、そして3位が日本とドイツで162カ国。

日本のパスポートは、世界で3番目に強い力を持っているということです。

これは言い換えると、日本という国ならびに日本人にそれだけ強い信用力があり、相手国から歓迎されているということでもあります。

一方で、平成27年5月15日時点で、外務省は「195カ国」を日本政府として承認していると発表しています。

国連加盟国とは微妙にズレがありますが、いずれにしても、日本人は世界に存在する国家の大半に入国する権利が与えられているということになります。

海外へ行きたくても行けない人々がたくさんいる

「大半の国家に、簡単に入国する権利が与えられている」というのがどれほど凄いことなのかは、視点を変えるとすぐにわかります。

世界には、生まれた国の信用力が低いという理由だけで、自由な渡航を制限されている人々が数え切れないほど存在するということです。生まれる国は選べないにもかかわらず。

めぐまれた立場にいる日本人は、もっとこの事実を知るべきだと思っています。

事例①:インドネシア人が日本へ行く場合

以前、仕事でインドネシア人を大勢日本へ連れて行ったことがあります。

もちろん何の前科もない一般人ですから、事前にビザを取得すれば入国はできます。

しかし、ビザの取得手続きは想像以上に面倒です。渡航目的や滞在先などを事細かに記入し、日本大使館へ持参し、ずいぶん長い期間待ちました。渡航日までに発行されなかったらどうしようかとヒヤヒヤしたのを覚えています。

日本政府の側に立って考えれば、用もなく外国人に入国され、下手をすれば不法滞在となっては困るということでしょう。

とはいえ、言うまでもなく、全てのインドネシア人がそのような疑いを掛けられるのは本来はおかしいです。

実際に、私が連れて行ったインドネシア人は、悪い人は一人もおらず、純粋に日本に行くのを楽しみにしていました。

しかし、制度というのはそのように画一的に作られていることも事実です。

ちなみに、反対のケースで、日本人がインドネシアを訪れる際は、観光目的ならばビザは不要です。

事例②:ネパール人が台湾へ行く場合

私の知り合いが、友人のネパール人を台湾旅行に渡航2週間前に誘ったものの、「行きたいが行けない」と言われたことがあります。

ネパールのパスポートは国際信用力が低く、台湾への渡航時は、最低でも渡航1ヶ月前には書類の作成・提出を始めないと、まず間に合わないそうです。

これだと、急に旅を思い立って、即日航空券を取って…というのは現実的に無理ですね。

使えるものは使うべきではないか?

日本のパスポートの信用力は世界中の国々と比較してもとりわけ素晴らしいレベルにあるのに、それを活用しているのは、全人口の4分の1にも満たない人数です。

しかも、パスポートは持っているが実際には使っていないという人だって当然いるはずです。

そう考えると、実質的には日本のパスポートを有効活用できている人は2割もいないのではないかと思います。

もちろん、日本に生まれた以上は海外に行かないのは悪である、とまでは言うつもりはありません。

権利があるからといって、それを行使しなければならないという義務はありません。行使するかは各個人の自由です。

しかし、せっかく日本に生まれて日本のパスポートを簡単に発行してもらえる者として、その権利を行使して、有効に使うことはできないのか、多くの人がもっと真剣に考えるべきではないでしょうか?

実際にその権利を行使し、これまでに40カ国以上を訪れてきた者として、そんなふうに思っています。

まとめ

日本国籍のパスポートは、我々はふだん強く認識する機会がありませんが、実は国際的に強い通用力を持っています。

幸運にも日本に生まれ育った私たちは、もっとその有り難みを理解して、世界を飛び回ってみても良いのではないでしょうか。

もっと自由に世界を飛び回りたいと願いつつ、それが叶わない人が世界中に大勢いるということを忘れずに…。